池上の家

低層住宅地であるが,少々交通量の多い道路に面する敷地。近接する住居や道路からのプライバシーを確保しつつ、近くに望める公園の緑の風景を取り込めるように3階建として計画している。厳しい高さ制限、建ぺい率、容積率制限の中で、動線を最も効率よく配置することで、家族構成、部屋数の増減にも柔軟に対応できるような、あいまいな間取りとしている(最大で5ベッドルーム可能)。外観的には閉鎖的な表情の2つの箱の入れ子構成としていて、その空隙がプライベートな半外部空間となって床面積以上の居住空間の広さを生み出している。敷地の目一杯を利用した建物ではあるが、アプローチを深く引き込み、街と住宅との距離感を生むことで、隠れ家的な空間演出を行なっている。

計画地
東京都大田区
用途
住宅
主要構造
木造在来工法
敷地面積
82.66㎡
延べ面積
82.60㎡
完成年月
2007年6月