古いマンションの問題いろいろ

洋光台のマンションリノベーション2019/1/16

洋光台のマンションリフォームは床下地段差をレベラーにてフラットに処理した上で壁位置の墨出しを行って下地工事が進んでいます。

45年前のマンションでリフォームのし易さということは一切考えられていない時代の建物。下地のコンクリートも仕上げをはがしてみると施工精度に狂いがかなり大きいです。既存の薄塗りモルタルを完全に撤去するのは大変なので新しく壁や天井の下地を用意せざるを得ないことになります。

大工さんは下地が真っすぐ、水平、直角でないことをとても嫌がります。床のフローリング工事も始まっています。天井の高さは既存の建物で天井を張らずにコンクリート下面の一番高いところで2.4mぎりぎりだったのですがこのように天井裏に電気の配線ルートを設け、コンクリートスラブが経年劣化で一部垂れてきていたりするのを考慮すると天井の高さは2.28mと低くなります。今の基準で考えるとかなり低い天井高さなのですが意外と気にはなりません(逆に平面的には少し広く感じます)。

外壁バルコニー面の既存のエアコン用のスリーブ(外壁貫通孔)が低い位置に1ヶ所しかなくて、既存建物ではエアコンの配管が室内にむき出しになっていたのですが、エアコンの位置はそのままで新たに壁をふかして配管類は隠すことにしています。設備用のスリーブがほとんどないとエアコンや給湯器を移動したりするのが難しくなります。構造的に支障がない外壁部分に新たにスリーブ穴をあける方法もあるのですが、費用が掛かること、工事中の音の問題、壁内に電気配線が埋設されている可能性大なことから今回はそれは行いませんでした。

既存の給湯器の仕様が浴槽下のバランス釜+キッチンは瞬間湯沸器という仕様で洗面台にもお湯が出ない状況だったので、このように外廊下に壁掛けの給湯器を新しく設置することになります。配管が共用部に露出してみっともないのですが、すでに他の住戸もほとんどがこの仕様となっています。内部に配管できる床下空間とバルコニーへ通じるスリーブ(貫通孔)があればバルコニーに給湯器を設けることもできますが今回はできませんでした。