基準法改正

仕事2024/12/19

来年4月以降着工物件から適用される建築基準法改正の講習会に参加してきました。横浜の関内ホールがほぼ満席となっていたので1000人近い建築士が集合していたと思います。具体的には今まで確認検査機関による審査が省略されていた木造2階建て建築の構造計算と、省エネ計算も審査対象となります。構造計算は略式の壁量計算は今までも設計者で計算していたものがちゃんと審査されるということです。当アトリエではもっと精密な木造3階建てと同じ許容応力度計算を私自身で行って耐震等級3を取れるレベルになるよう構造計算していますが、その精密な許容応力度計算と別に、建築確認申請用の壁量計算(耐震等級1確保を証明する)を別に用意して提出するということになるので手間は確実に増えてしまいますね。

省エネ計算の方も、現状の住宅性能等級でいう等級4のレベルを満たす計算書を添付するか、仕様基準というものに合致しているチェックシートを提出するかのどちらかになると思います。仕様基準の方を使用する方が審査がはるかに楽ですが、仕様基準だと屋根の断熱材に要求される最低基準が断熱材が結構厚くなるので、断熱計算して屋根の不足分を壁やアルミサッシの断熱性能で相殺するということができないので少し設計が難しくなりそうです。
今後建築確認申請する我々設計者の手間は確実に増えそうで、慣れるまでは5人工くらいの手間が増えそうに思います。慣れて計算ソフトも使いこなせるようになっても2人工くらいは余計にかかりそう。設計者側よりも審査する方の手間の方が心配で確実に確認検査機関の人手が足りないと思います。(設計料も上がると思います)。来年以降は建築確認申請を下ろしてもらうのにもすごく期間が増えそうです。