葉山のアトリエ

北側の前面道路はあまり交通量は激しくなくゆっくりと歩く歩行者が多い道路。反対の南側は水量の少ない川が流れていて川に面する敷地端部は緩い勾配のがけとなっている。東側は駐車場の空地、西側は小さな畑という風に小さな敷地であるが四方とも隣家が迫ることがなく開放的な敷地である。第一種低層住居専用地域であるが建物を小さめに絞って各階がほぼワンルームの階高の小さい3階建てとし、屋上も全面テラスとして周囲の山の景色を望めるようにしている。小さい敷地であるが駐車スペースも予備含め2台分設け、日当たりの良い南の川側に面しては各階に少しずつ用途の異なる広めのデッキスペースを設け、法的な面積以上の快適な居住空間を随所に散りばめた。ほぼ正方形の各階平面は1階をアトリエと多目的な土間、2階をLDK、3階を寝室+水廻りとしていて全て小さな空間ながらも無駄がなく、各所の造作家具によって快適なスペースとなるようにした。外壁は昔の家風に押縁付きの下見板張とし外壁の耐久性を守るためと、単純な箱型の建物とならないように板金の飾り屋根を周囲に巡らしていてそれが外観の特長となるはずである。

計画地
神奈川県三浦郡葉山町
用途
アトリエ付住宅
主要構造
木造
敷地面積
78.26㎡
延べ面積
91.80㎡
完成年月
2017年5月