樹木たちの知られざる生活
葉山移住読書2024/7/18
うちの自宅兼アトリエの、庭というほどでは全くないのですが川に面する敷地の南側の小さな空き地に、新築時に数本の植木を植えました。5mほどの高さだったシダレヤナギは毎年1mずつ成長してとうとう建物の高さを越えて、レモンの木は日当たりが悪かったのか余り実がならず、数本のアヤメは毎年咲いていたのが今年は咲かなくて、法面の地被に植えたヒメイワダレソウはすぐに他の雑草の勢いに負けて端っこの方に少し残るだけという状態。引っ越してから7年間ずっと雑草を刈り取っているとだんだんとこの小さな庭で繰り広げられる植物どうしの争いのようなものが見えてきます。
元々笹藪だったので今でも隣地に残る笹がほっとくとすぐに伸びてくるので(まさに雨後の筍の状態)春から夏はもぐらたたき状態で笹を刈らないといけない状態になります。鉢植えで育てていた植物が大きくなるとここに地植えするのですが、シマトネリコが急成長して種をばらまいたようで今はあちこちからシマトネリコが生えてきている状態、オリーブは虫に幹の中心を食べられたようで枯れてしまって、サンショの木、サルスベリ、沈丁花などの他、鳥が種を運んできたらしいトベラの木も大きく育って、多様性のあるジャングルのような状態です。地面にはほっとくとドクダミとかの雑草が生い茂るので適宜刈りとっていますが、昨年くらいからチジミザサというのが地面を覆うようになってきてこれは割と見た目もよいのでそのままにしています。面白いのは毎年植物同士の勢力争いのようなものがあって様子が異なってみえることで、ある年は菜の花、ある年はヒマワリなどが突然生えてきたり、柳が大きくなるにつれ笹藪がその勢いに負けて縮小してきたりと。。
かなり前に読んだ本ですがドイツの森林管理官が書いた『樹木たちの知られざる生活』という本に書かれた、著者が森で見て知った樹木同士の生きる術みたいなものがとても興味深かったです。海外ではベストセラーで日本でも文庫化されたようです。おすすめです。続編の動物編というのも出版されているようなのでこちらもチェックしようと思います。