『利休にたずねよ』

遊び2011/2/6

主に電車の中で小説はかなり良く読んでいる方だと思いますが、いわゆる
歴史小説の類は少し読みたいと思いつつもなかなか読まないでいます。
そもそも歴史自体にあまり興味がないというか(NHKの大河ドラマは全く見てないです)、
歴史を全然知りません。(高校の社会は地理専攻でした)
ところが大学の卒論では日本建築史の研究室にて、「茶室」の研究をしたので
そのあたりにはかなり興味有ります。
というわけで割と最近読んだ文庫本 『利休にたずねよ』 

利休にたずねよ (PHP文芸文庫) 利休にたずねよ (PHP文芸文庫)
(2010/10/13)
山本 兼一

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面白かったです。すごく。
利休だけでなく、その周辺の人物で知っている懐かしい名前ばかり出てくるし、
現物を私も見に行った茶室「待庵」の誕生秘話のようなものがフィクションとは
思いますがかなりリアル。
ストーリー自体は、秀吉と「美」を巡る確執からと自刃へと追い込まれる利休の
心情を中心に展開するよくある話。ではあるのですが、強欲と言われるほどまで
「美」を追求するようになる利休自身の青年期からの物語が過去へと遡るような
形で様々な人の視点から細かく描かれています。
建築家として別の視点から読むと、モンスター施主=秀吉と建築家利休の激しい
バトルとも読めてしまうのでそれもまた面白いです。
同じ作者の、映画にもなった『火天の城』もその後読んでみましたが。
これもまたすごく面白くてオススメです。

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