金沢富山旅行~富山編2
建物遊び2018/3/21
~富山編1より続く
2日目の富山は朝早くに富山市を出発しYKKの各施設のある黒部市へと用意して頂いた貸し切りバスにて出発。途中YKK関連の名建築に立ち寄りながらの道中となりました。
YKK滑川寮。アプルの大野秀敏氏の設計です。YKK関連の建物は大野氏によるものがとても多いようです。この寮は有名ですが内覧予約してなくて外観だけの見学。
YKKの総本山の黒部事業所。この後、アルミの鋳造、押出成形、着色の3工程の生産ラインを見せて頂きました。撮影不可でしたがとても面白く、一般の方も工場見学可能なようですのでお勧めします。
健康管理センター。
YKK関連で個人的に一番良かったのがこのYKK黒部寮。オランダ人建築家ヘルマン・ヘルツベルファーの設計によるものですが築20年となることを全く感じさせない上質かつ最高にモダンな建築でした。寮の管理者のお話も伺えましたが完成当時のままを保つように非常に丁寧に維持管理されているようでした。
アルミのカーテンウォールの一部を覆う太陽光パネルが日除けも兼ねています。
贅沢な共用部。YKKではアルミサッシ事業よりも海外でのファスナー事業の規模の方が大きく工場のある各地からの研修生もここで寝泊まりしているそうです。
YKK黒部堀切寮。女子寮です。設計はヘルマン・ヘルツベルファーの元スタッフでもある末廣宣子・香織さんによるものです。
この日に宿泊することとなるパッシブハウスのモデルハウス。設計はキーアーキテクツ森みわ氏。
4つの寝室とLDにて就寝体験させて頂きました。
床下エアコン1台のみによる空調。当日は暖かくてあまり寒さを実感できませんでしたが、確かに夜でも室内はTシャツ1枚で過ごせる感じ。床暖房のように足元がぽかぽかという感じではないのですが家中のどこでも均一な温度で温かいというよりは寒さを感じないという感触。室内空気は少し乾燥気味です。
集合住宅のパッシブタウン。第1期が児玉祐一郎氏、第2期が槇総合計画事務所、リノベーションの第3期が森みわ氏。時間が限られていて足早に各棟を見てまわりました。
その後寄り道した槇総合計画事務所設計の前沢ガーデンハウス。ジミー・カーター元大統領も訪れたというものすごいロケーションにあるゲストハウス。改修中で中に入れなかったのが悔やまれます。
黒部駅前には駅前の活性化を図るためにYKKがつくったテラスハウスの集合住宅やホール。この辺も大野秀敏氏の設計によるもの。
この日最後に立ち寄ったのが新井千秋氏設計の「コラーレ」。
空間の使い方がこれでもかと非常に贅沢なホールで、運営管理者の方に内部を御案内頂きました。
この施設もまた運営管理者や使用者によってとても愛されて使われていることがわかる建築となっていました。
この日はパッシブハウスで一泊させて頂いて、これにて金沢富山旅行は終了。初めての北陸でしたが行ってみてあちこちの地元の人ともお話しさせて頂くことができ、またとてもタイトなスケジュールながら各方面のご協力のもとに多くの建築を見ることができとても有意義な旅でした。