2022年に発刊された本ですが『a+u 臨時増刊・茶室33選』がとても良い。茶室の作品集が新しく発刊されること自体が珍しいことで、それが世界的といってよい建築雑誌 a+uによって特集されることも結構画期的なことです。写真は新たに撮り下ろしたものなのかどうかまでわからないのですが初めて見る写真が多いようです。茶室はほぼ撮影禁止で、家元が所有している茶室などは見学することすらできないものが多いので新しい写真というだけも貴重です。実は私も大学時代の卒論研究テーマが茶室だったので大学４年の夏休みに京都で茶室をいくつか見学してます。その時に見た妙喜庵待庵、水無瀬神宮燈芯亭、西翁院澱看席なども掲載されています。当時は大学の担当教授から見学許可の手紙を送ってもらってやっと見学できたものも多かったので今となっては貴重な経験でした。他にも高台寺傘・時雨亭、金地院八窓席、大徳寺のどれか（忘筌は見れなかった記憶）などを見ましたね。特別拝観の日などを狙えば一般の人でも見学できると思います。